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営業組織が強くなる会社と弱い会社の違い

マネジメント

「ウチの会社は営業力が弱いんですよね…」

経営者や営業マネージャーから、こういった嘆きやお悩みの言葉を聞くことは仕事柄、結構多くあります。
けど、そのあとに話をよく聞いていくとこんな事実が出てくることもしばしばです。

  • トップ営業はめちゃくちゃ売っている
  • 一部メンバーは結果を出している
  • 商品力もそこまで悪くない

では、なぜ組織として弱いのか。
それは・・・
「個人」が売っているだけで「組織」が売っていないから
です。

営業組織は、放っておくと自然に属人化してしまいます。

エースが頑張る
社長が頑張る
気合いで乗り切る

こういった組織状態でも短期的には売れます。

しかし、その会社って、エースが辞めた瞬間、社長の心が折れた瞬間に売上が崩壊します。
また、毎月(毎週)の営業会議は形骸化しがちです。

  • 「案件が薄くて…」
  • 「今月ちょっと厳しくて…」
  • 「景気が…」

会議ではトップ営業だけ威勢がよく、他の営業パーソンが終始、上の定型文報告を行っている場合は危険な状態かもしれません。

本当に強い営業組織は、「売れた・売れない」で終わりません。

必ず 「なぜ売れたのか」 「なぜ失注したのか」検証しています。

そして、もちろん改善につなげていきます。

たったそれだけ?と思われるかもしれない地味なことですが、僕はこれが営業強化の真理だと思ってます。

結局、強い会社って検証オタクなのです。

この記事では、営業組織が強くなる会社と弱くなる会社の違いを掘り下げていきます。

「あるある…」
「あちゃ、ウチの会社では、これやっちゃってる…」
と共感していただきながらご覧いただければ嬉しいです。


なぜ同じ商品を売っていても「営業組織力」に差が出るのか

同じ業界 同じ価格帯 商品力もそこまで変わらない

にもかかわらず、競合他社は営業利益が伸び続けている。
一方、自社は毎年「営業強化」がスローガンに掲げながら苦戦している。

これはなぜか!?

理由は、営業を偶然に任せているか、設計しているかの差だと考えてます。

営業が強い会社は「個人プレー」に依存していない

あくまで僕個人の経験に基づくものですが、弱い会社ほど「スゴい営業マン」がいます。 そ
して、その人だけが売っていて、売上の大半を支えています。
これは一見、(居ないよりは)良いことに見えます。

でも、皆さんお気づきの通り、組織としてはかなり危険です。

その最大の理由が「なぜ売れているか」を誰も説明できないからです。
強い会社、強い営業組織だとこの点が異なります。

  • なぜ初回で信頼を取れるのか
  • どんな質問をしているのか
  • どこで提案しているのか
  • 何を言わないのか

ここまでをも言語化し、営業パーソン同士で共通認識を作ることが出来ています。
つまり、「才能」を『再現可能な型』に変えているのです。

型を作れない限り、エース営業を育成することが出来ません。
そのため、エース営業の才能を秘めた人を雇う=採用に依存してしまいます。
僕はこれを悪循環の営業ガチャと呼んでいます。

ガチャが上手くいって、仮に良い営業を採用できても組織としての強さは変わらないからです。

弱い営業組織ほど「エース任せ」で再現性がない

これまた偏見かもしれませんが、
エース営業って、だいたいクセが強めです(笑)

資料使わない
感覚で売る
SFA・CRMに商談記録を入力しない
でも売る

もう、野生を通り越して野蛮です(笑)。

そして、エース営業に依存している組織の問題は、その人が育成できないことです。
エース営業本人も「なぜ自分が売れているか」を説明できないことが往々にしてあります。

  • 「なんとなく空気で」
  • 「タイミングかな」
  • 「フィーリング」

この状態は組織マネジメントにおいてとても危険です。

強い営業組織は、感覚を言語化します。
だから新人でも成長できるのです。

逆に弱い組織ほど「見て覚えろ」が文化になっています。


営業組織が弱い会社に共通する3つの特徴

営業が弱い会社には、かなり共通点があります。

「気合い」で乗り切ろうとしている

数字が悪かったとします。
すると始まるのが、根性論合戦大会です。

  • 「もっと行動量を増やせ!」
  • 「気持ちで負けるな!」
  • 「足で稼げ!」

僕が新卒入社した頃には「KKD(気合い・根性・度胸)が営業では大切である」と教わりましたが、まさにそれです。
もちろん行動量は大事です。

でも問題は「何を改善するか」が会話に存在していないことです。
強い組織は数字を見ながら改善します。

  • なぜアポ率が落ちたのか
  • 提案のどこで止まったのか
  • 競合との差は何か

やはりここでも検証をしているのです。

営業会議が報告会になっている

弱い会社の営業会議に共通しているのが次のような確認です。

  • 「進捗どう?」
  • 「案件状況は?」
  • 「売上見込みは?」

事実報告だけ(過去の確認)で終わっているケースです。
ではこれが強い営業組織だとどうなるのかというと・・・

  • なぜ失注したのか
  • 競合との差は何だったのか
  • 次回どう改善するか

そう、「未来を変える会議」をしています。

「売れた理由」より「売れた結果」しか見ていない

目標をクリアした際に、弱い会社は

「今月達成しました!」
「素晴らしい」
「やったじゃん!」

で終わってしまいがちです。

強い会社の場合は

「なぜ達成できたのか?」

を掘り下げます。
これこそが超重要です。

たまたま大型案件が入っただけかもしれない。
値引きしただけかもしれない。
担当者との相性が良かっただけかもしれない。

つまり、再現できる成功なのかを検証します。

営業は結果だけを追っていると持続的な成長も安定した成果も得られません。
プロセスに焦点を当てることで強くなっていきます。


強い営業組織は検証と改善を止めない

結局のところ、営業組織の強さとは大きな言葉で言えば「学習速度」なのかなと考えてます。

強い会社ほど「なぜ売れたか」を細かく振り返る

面白いもので、売上が好調で勝っている=強い会社ほど反省会を頻繁に行っています。
しかも、失注だけじゃなく受注した案件も振り返ります。

  • なぜ刺さったのか?
  • どの一言が効いた?
  • なぜ競合に勝てた?

ここを細かく言葉にしていくことで、組織にノウハウが蓄積されます。

トップ営業の行動を型化して共有している

強い会社は、営業を職人芸にしていません、というか職人芸にすることを許していません。
トップ営業の動きを徹底的に分解して、再現を試みます。

  • 商談冒頭の雑談
  • ヒアリング順序
  • 提案タイミング
  • クロージングの言葉

特定のKPIのみでなく、全てを見て、全員で共有します。

営業を科学することで再現させているのです。
感覚を許さず、言語にして構造に落とし込み、汎用化させることで新人営業でも一定水準で戦える武器と育成環境を作ることが出来るのです。

営業トークではなく「顧客の反応」を分析している

弱い組織ほど「もっと良いトークを」といったように
トークの切り口や切れ味を求めます。

これが強い会社の場合は

顧客がどこで不安になったのか?

を見ます。

営業とはトークスキルで顧客に買わせたくさせるゲームではなく、
顧客理解ゲームです。

相手の悩みを引き出すこと
悩みを更に深堀りすること
悩みに対して共感すること
悩みの解決策を正しく提示すること

この引き出しが多い営業組織が強い営業チームだと言えるでしょう。


営業組織の強さは、営業責任者の姿勢で決まる

検証と改善を行い、営業を科学することを定着させるためにも重要なのは営業責任者のマネジメントスタンスです。

現場を疲弊させる上司は「根性論」を語る

数字が悪かった場合・・・

  • 「もっと本気出せ」
  • 「やり切れ」
  • 「気持ちだ」

このような精神論を振りかざすと
現場の営業パーソンは

「この上司、改善方法持ってないな」

と冷めた感じになってしまいます。

強いリーダーは責任ではなく仮説を持ち込む

強い営業責任者(リーダー)は
「誰のせいだ?」ではなく 「何が原因だ?」
を見ます。

なので会話が建設的になります。

  • 提案順番を変える?
  • ターゲットを変える?
  • 事例の見せ方を変える?

このようにして仮説を回していきます。

つまり、デキる営業リーダー、営業マネージャーは改善文化を現場に作ることが出来るのです。
中小企業の場合はこの役割が社長に求められます。


強い営業組織が必ず持っている「共通言語」

「誰に・何を・なぜ売るか」が全員で揃っている

強い営業組織ほど、言葉が揃っています(共通の認識を持っています)。

  • 誰向けの商品か
  • どんな課題を解決するか
  • なぜ選ばれるか

ここが全員一致しています。
なので全員が一定水準のパフォーマンスを出すことができます。

営業プロセスが感覚ではなく言語化されている

強い会社は「良い営業」を説明できます。

  • 良いヒアリングとは何か
  • 良い提案とは何か
  • 良いクロージングとは何か

ここが明確になっているので才能に依存せず、育成することができます。


営業組織は売上ではなく学習速度で差がつく

営業組織を比べた時に最も差がつくポイントだと個人的には考えているのが学習速度です。

売上だけでなく学習速度を定点観測できている営業組織はえてして強いものです。

強い会社は「改善回数」が異常に多い

売れている会社=強い営業組織は改善回数が多いです。

  • 提案書を変える
  • トークを変える
  • 事例を変える
  • ヒアリングを変える

とにかく改善を行い、検証する。試行錯誤回数が多くて速い。

一方で、弱い会社は「去年はこれで上手くやれたし」と過去の成功体験にすがるというか
もはや囚われているというレベルで改善試行回数が少なくなりがちです。

営業とは経験値ゲームではなく改善ゲーム

ネット、AIなど市場環境が大きく、そして異常なスピードで移ろっている昨今では、営業は年数だけでは強くなりません。

改善しない10年 < 改善し続けた1年

極端ではなく、何も改善しない10年選手よりも、改善しまくる1年選手の方が営業としては強くなります。


まとめ|営業組織はリーダーの思想をそのまま映す

結局、営業組織は文化です。 そして文化はリーダーが作ります。

  • 検証する文化
  • 改善する文化
  • 学ぶ文化
  • 共有する文化

これらが醸成されている営業組織は間違いなく強いと言えるでしょう。

逆に・・・

  • 根性論
  • 属人化
  • 精神論
  • 放置

こういった状態だと短期的に売れても長続きしません。
営業組織は放置すると、自然に弱くなっていってしまいます。

だからこそ必要なのは「もっと頑張れ」ではなく「どう改善するか」です。

強い営業組織は、特別な才能の集団で出来上がるわけではありません

検証して、改善して、共有して、また試す

これを、異常なくらい繰り返すことができているだけです。

そう、営業で勝ち続ける会社とは営業が上手い会社ではないのです。

学び続ける会社こそが強いのです。


営業組織が強くなる会社・弱くなる会社に関するよくある質問(FAQ)

営業組織が強い会社にはどんな特徴がありますか? 強い営業組織は、個人の才能に依存せず「再現性」を重視しています。 トップ営業のやり方を言語化し、チーム全体で共有しています。 また、売上だけでなく「なぜ売れたか」「なぜ失注したか」を継続的に検証しています。
営業組織が弱くなる会社の共通点は何ですか? 弱い営業組織は、精神論や根性論に頼る傾向があります。 営業会議が報告だけで終わり、改善議論が行われていません。 また、営業ノウハウが属人化し、共有されないケースも多く見られます。
営業組織において「属人化」が問題になる理由は? 属人化すると、一部の営業担当しか成果を出せなくなります。 その結果、新人育成が難しくなり、組織としての再現性が失われます。 エース営業が退職した瞬間に売上が崩れるケースも珍しくありません。
営業マネージャーが組織に与える影響は大きいですか? 非常に大きいです。 営業組織は、営業責任者やマネージャーの考え方や姿勢に強く影響されます。 特に「改善文化」を作れるマネージャーがいる組織は、継続的に強くなります。
強い営業組織はどのように改善を行っていますか? 強い営業組織は、商談後すぐに振り返りを行います。 成功・失敗の要因を分析し、次回の提案やアプローチに反映しています。 この改善サイクルを高速で回すことで、組織全体の営業力を高めています。
営業会議を改善するには何を変えるべきですか? 単なる進捗報告会にしないことが重要です。 「なぜ失注したのか」「次に何を変えるか」を議論する場に変える必要があります。 未来を変える会議にできるかどうかで、営業組織の成長速度は大きく変わります。
中小企業では社長の考え方が営業組織に影響しますか? 中小企業では特に社長の営業観が組織に大きな影響を与えます。 「営業は気合い」という考え方だと、改善文化が育ちにくくなります。 逆に、検証や仕組み化を重視する経営者の会社は、営業組織も強くなりやすいです。
営業組織を強くするために最初にやるべきことは? まずは営業活動を「感覚」ではなく「言語化」することです。 なぜ売れたのか、なぜ失注したのかを整理し、共有できる状態にします。 属人化を減らし、再現性を高めることが営業組織強化の第一歩です。
営業力は個人の才能で決まるのでしょうか? 短期的には個人の才能で売れるケースもあります。 しかし、組織として安定成長するには「仕組み化」と「改善文化」が不可欠です。 強い営業組織ほど、個人技ではなく再現性を重視しています。
営業組織における「改善文化」とは何ですか? 改善文化とは、「売れた・売れない」で終わらず、原因を検証し続ける文化です。 成功も失敗も振り返り、次回の営業活動に反映します。 この積み重ねが、強い営業組織を作ります。
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営業研究家

Saasセールス、営業研修セールスおよびマネジメント経験を経てエクレアラボに入社。 営業パーソン時代のスキルはいつの時代も中の中(ギリギリ中の上)。 営業チーム全体の水準を高めるために何をやるべきか・・を考えることが得意。

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